鉄と並んで、コンクリートも欠かせない建設材料だね。
セメントに、石や砂と砂利と水を加えて混ぜるとコンクリートになるんだよ。
コンクリートは流動性があって施工しやすく、後に硬化するので建設材料として扱いやすいんだ。
日本で最初にセメントが生産されたのは1873年だよ。明治政府にとって近代国家建設のために、セメントが必要だったんだね。
でも、コンクリートは石の性質に似ていて、圧縮には強いけど、引っ張りには弱いんだ。
コンクリートブロックの上に乗用車を乗せても大丈夫だけど、自動車を吊ることは出来ないよね。

そんなコンクリートで、橋やビルが建設できるのには秘密があるんだ。
コンクリートで橋を造ったとするよ。その橋の上をトラックなどが走った場合、橋は真ん中が少し「たるむ」よね。
「たるむ」というのは、コンクリートが変形したことだね。変形した部分を切り出したとするよ。
すると、上半分は圧縮されてすこしだけど縮むんだ。下半分は引っ張られて延びるんだよ。

でもこれだと、コンクリートは引っ張る力に弱いので、直ぐに壊れてしまうんだ。
そこで、下側の引っ張り側のところに鉄筋を入れるんだ。
圧縮の力をコンクリートに負担させて、引っ張りの力を鉄に負担させるんだよ。
鉄は圧縮にも引っ張りにも強いんだ。だけどコンクリートに比べて価格も高いし、3倍くらい重いので、コンクリートとコラボすることで効率の良い構造物が出来るんだよ。
これが鉄筋コンクリートと呼ばれるものなんだ。
コンクリートと鉄は相性が良くて、熱膨張率がほぼ一緒なんだ。もし違っていると温度変化でコンクリートが曲がってしまうからね。
それともう一つ、鉄はさびに弱いけど、コンクリートはアルカリ性だから、コンクリートの中の鉄は酸化しないんだよ。
鉄筋工事業は、これらの鉄筋を設計書通りに配置する仕事なんだ。どのような太さの鉄筋をどのくらい配置するかは、設計士が構造計算するんだよ。
だから鉄筋工事業は、鉄筋を設計書通りに配置することが大事なんだ。
鉄筋は、構造物が完成すると見えなくなるけど、構造物の強度に直接関係するので、責任重大な仕事だね。
ナイス・ブルー。