「高血糖を下げるには、炭水化物の摂取量を減らす」との説から、自分なりにあれこれしてみて、面白いことに気づきましたので、ご報告いたします。
私は、「低糖ダイエットの勧め」に良くある記事で、「お腹いっぱい食べても痩せられる」とのうたい文句を血糖値にも当てはめて、この数カ月、炭水化物を少なくした暴食をし続けました。
その結果、9月に血液検査をすると、ヘモグラビンA1Cが下がらないだけでなく、尿素窒素の上昇が認められました。この上昇の原因は「たんぱく質の摂り過ぎ」だそうです。
私はワケが分からなくなりました。
炭水化物を摂りすぎると糖尿病に、たんぱく質を摂りすぎると尿素窒素が上昇するというのです。
「食べ物の摂取は身体に良くないことなのか・・」と、考えてしまいますが、食べずに生きることも出来ません。
これは、どういうことなのかと思いました。
そこで考えたのは、人類の歴史は飢えとの戦いであり、一般人が腹いっぱい食べられるようになったのは、昭和30年以降の60年前くらいからであることから、もしかすると「私達の身体は急激な環境変化(高栄養価の摂取)に適応できていないのではないか」と、いうものです。
この仮説を裏付けるような面白い記事がありました。
ドクター江部の糖尿病徒然日記より
(http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/580.html)
ヒューマン・ニュートリションという英国の最も権威ある栄養学の本の中に、
『現代の食事では、・・・・・デンプンや遊離糖に由来する「利用されやすいブドウ糖」を大量に摂取するようになっている。・・・農業の発明以来、ヒトは穀物をベースとした食物を摂取するようになったが、進化に要する時間の尺度は長く、ヒトの消化管はまだ穀物ベースの食物に適応していない。ましてや高度に加工された現代の食物に対して、到底適応しきれてないのである。』
というものです。
また記事の中に、・・・従って人体は赤血球のために、最低限の血糖値を常に確保する必要があり、多重のバックアップシステムを持っています・・・一方、血糖値を下げるシステムは唯一インスリンのみです。 糖質をほとんど摂取しない農耕以前の400万年間は、血糖値が上がることはまれであり、追加分泌インスリンはほとんど必要なかったため、バックアップシステムをつくる必然性がなかったと考えられます。
との記述があります。
私は、「進化に要する時間の尺度は長く、ヒトの身体は高栄養価の食物に適応できていない」と、考えたのです。
あるTVで、次のようなことを言っていました。
「最近の果物は糖分が高いために、動物園では、自然会の果物のつもりでこれらを猿に与えることが出来ない。病気になってしまう。」というのです
猿も人間も、進化に要する時間の尺度は同じくらいと考えられるのに、猿の食事は動物園の職員が気を配っていて、人間は誰もそんなことを考えないというのは、可笑しなことです。
最近聞いた話では、医師が「最近はカロリー悪者説と、糖質悪者説の二つがある」と言うようになってきているというものです。
現場の医師がこんなことを言うのですから、高血糖への認識が変わり始めている表れだと感じます。
【養命酒】月刊 「元気通信」https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/111227/では、以下の記事が見受けられます。
「今から15年ほど前は、いわゆるバランスよく栄養を摂取する“バランス食”が糖尿病治療の現場でも用いられていましたが、欧米で糖質制限食が見い出され、欧米の1型糖尿病患者様の間では特に一般的になっています。
そして、国立循環器病研究センター 「糖尿病の食」
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/obesity/pamph74.html
では、以下の驚く内容を載せています。
「炭水化物(糖質)制限食」は高雄病院理事長の江部康二先生が提唱された糖尿病の食事療法です。先生は「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(2005年 東洋経済新報社)という本を書かれて、話題になりました。知っておられる方も多いと思います。
私も読んでみました。なぜなら、私が診ている患者さんの多くが、従来の食事療法を守っておられ、夕食にご飯やうどんを食べると、食後に血糖が高くなり、その結果、翌朝の血糖が高くなるのを不思議に思っておられたからです。
最初、私は本の表題に抵抗を感じました。というのは、私たちは総カロリーを制限し、約半分のカロリーは炭水化物から取り、脂肪摂取を控えることが原則で、食後に血糖が高くなることに対しては、糖尿病の薬やインスリンを用いて下げればいい、これが糖尿病の治療だ、と考えていたからです。
しかし、江部先生の発想はまったく逆でした。食後に血糖を上げるのは炭水化物(糖質)だけだから、献立からできるだけご飯やうどん、パンを控えれば、血糖は上がらない、だから血糖のコントロールはよくなる、という考えです。・・・
・・・この食事療法を始められた患者さんは、おしなべて空腹時血糖やヘモグロビンA1c(約1.5か月間の血糖の平均値を表す指標)はよくなっています。
私は最初、驚きました。炭水化物(糖質)を摂取し、食後に高くなる血液中のブドウ糖(血糖)を、インスリンの働きで筋肉や脂肪に取り込み、体の活動に必要なエネルギーを蓄えなければならないというのが医学の常識となっていたからです。
この考えのどこが間違っているのでしょうか。私はハッとしました。この常識は、糖尿病でない健常な方にはあてはまります。そして、現在の糖尿病の治療の考えも、この健常者に通用する常識がもとになっているからです。しかし、糖尿病の方には当てはまらないのです。
というものです。
私は、このサイトの記述に驚きました。
高血糖の原因が炭水化物(糖分)の摂り過ぎと考えるようになるに従い、医学界や糖尿病学会が、糖尿病の治療や予防に糖質制限ではなく、カロリー制限となった理由が分からなかったからです。
ネットを探しても、カロリー摂取と血糖値の上昇の因果関係を記したものは存在しませんでした。
インスリンは血中のブドウ糖を筋肉や脂肪に取り込む働きをします。
私も四十代の頃、「君は普通の人より、インスリンの分泌量が少ないので、カロリー制限をするように」と、医師から言われた一人ですが、本来なら医師はカロリーではなく、「君はインスリンの分泌量が少ないので、糖質を制限をするように」と言う方が、国語的に正しいことは小学生でも分かることなのに、専門家の医師である大人たちが、「高血糖の原因は高カロリー」とした理由が分からなかったのです。
一つ考えたのは、これは安全保障の話であり、国策なのではないかというものです。
国土の狭い日本の自給率が下がると他国と戦争も出来ません。
その結果、国の主体となる生存や独立、財産などのかけがえのない価値を他国の脅威から守れないために、米や麦を悪者にするのではなく、カロリーを悪者にしたのではないかと考えたのです。
そんな疑問を国政で活躍する政治家にぶつけたところ、「そんなネット的な考え方は存在しない」と、一蹴されました。
この疑問に国立循環器病研究センターの記事は答えるものでした。
「血糖値が上がるという異常が起きているので病気である」という、「医師の常識」が原因であり、「医師の都合」が糖尿病を作り上げていたようです。
これは笑い話のようなもので、安全保障の方がずっと真っ当です。
厚労省が発表している、28年度の「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、国民の12.1%であり、全国で約1,000 万人いるそうです。
以前何かの本で、「現在地球上に生息している生物は、全てエリート種である」ということを読んだことがあります。
絶滅種の方が遥かに数が多く、生き残っている種は幾つかの能力に秀でたエリート種であるというのです。
人間はそのエリート種であるにも拘らず、その1割が特定の病気だというのは考えられないことです。
もしかすると、糖尿病などという病気は、医師が作り出した虚構であり、本来はただの個体差なのではないかと考えるようになりました。
糖尿病の真因は、現在の飽食に私達の身体が対応できておらず、ショック状態を起こしているのに過ぎないと考えたのです。
人間には個体差があり、筋力の弱い人や、足の遅い人がいます。
当然、膵臓のインスリンの出方も個体差があるはずです。
その個体差を病気と言うのであれば、力の弱い人も病気、足の遅い人も病気ということになり、病名を付けなくてはなりません。
医学界は、糖尿病の真因(カロリー制限は間違いではありませんが)に触れず、糖尿病というレッテルを張り、間違った治療をしてきました。
私は健康を保つためには、身体がショックを起こさない程度の、昔の人と同レベルの栄養価の摂取に抑えるべきだと考えるようになりました。
「食事は腹七分」という考え方です。
ここ数カ月の暴食を反省し、現在は低糖質、適正カロリーを心がけて、12月の血液検査に備えています。
結果がでましたら、またご報告いたします。
【その他の最新記事】